出品のギターは、全音の名工、穂川利彦氏の製作による昭和48年11月の製作で、52年が経過した貴重なビンテージ手工品です。
全音作家シリーズは、阿部保夫氏が監製しており、製作メンバーは、穂川利彦、行田剛久、穂川明、田村広(高知、田村ギター解散後参加)両角強、矢崎和夫、植松昭紀、中島登、柳沢省一、藤原春行の各氏が有名で製作技術と完成度の高さで評価されています。
また、昭和40年代の前期モデルは、2号、3号、4号と号数が小さく、良い材料を薄く使って扱いやすいギターが製作され、穂川(利彦、明)氏、中島氏、行田氏が主に活躍されました。一方、物価が上昇した昭和50年代の後期モデルは、価格が高くなり5号、7号、10号と、号数が大きくなり、厚い構造のギターが製作され、柳沢氏、田村氏、両角氏、矢崎氏、植松氏、藤原氏が製作に加わりました。
出品のギターは、昭和48年の特540号で、前期の特5号に相当する上級モデルになります。
ギター材料のトップは、杢目の詰まったシダー単板、バックとサイドは柾目の美しいローズウッド、ネックは硬いマホガニー、指板は硬いエボニー、ブリッジは柾目のローズウッドのようです。今では手に入らない、当時の良い材料を巧みに使った名工の仕事で、良い仕上がりになっています。また、シダーとローズウッドの音響効果により、温かく芯のある優しい音色が響きます。
製作から52年も経過しているため、トップを中心にキズや打痕があり、前のオーナーが自ら全体的にら塗装修繕してまずまずのコンディションです。また、試奏用の弦が張ってありますのですぐに試奏していただけます。
ギター愛好家の皆さまには、全音手工品ギターの中で前期モデルとして貴重なビンテージギターとなっている、穂川利彦 特540号ギターをどうぞよろしくお願いします。
全長:100センチ
弦長:65センチ
弦高:約3.3ミリ 12フレット1弦
約4.2ミリ 6弦
ナット幅:約5.1センチ
ボディ厚:約10.2センチ
プチプチを巻いて段ボールで補強して梱包します。安全にお届けします