三島唐津 四方変形平茶碗です。
なかなか珍しい形のお茶碗です。
【抹茶碗の「格」の高さ】
「一楽・二萩・三唐津・つづいて井戸茶碗」(いちらく・にはぎ・さんからつ・続いて、いどちゃわん)となります。この決まりごとは、抹茶碗が「茶道にとって使いやすいものかどうか」が、基準のひとつとなっています。
そういった考え方から、茶碗の格の高さは、次の順番になります。
【茶碗の格の順】
1.楽焼
2.萩焼
3.唐津焼
4.井戸茶碗
唐津焼は、九州の佐賀県(さがけん)から長崎県(ながさきけん)にまたがっている焼き物の産地です。この地域は、一説では1000年以上前の平安時代から続く産地と考えられています。そのため、茶碗作りの技術も優れているのです。その特徴は、素朴なつくりでありながら、独特のシブみがあることです。
「一楽・二萩・三唐津」と呼ばれ茶碗が格付けされていたことからもわかるように、唐津焼は茶の湯と切り離せない器となり、1615年までの慶長年間には最盛期を迎えます。
ちなみに、「一楽・二萩・三唐津」という呼ばれ方が定着する以前には、「一井戸・二楽・三唐津」と呼ばれたそうで、唐津焼は時代を跨いで茶の湯の中で不動の地位を築いていたことが伺えます。
新品未使用品。